先日(12/5)、第13回八重山将棋まつりが開催され、盛況の内に無事終了することができました。参加選手、来場の皆様、その他関係各位へ御礼申し上げます。
また同時に行われた大会では以下の結果となりました。(※敬称略)
【小学生名人戦】
優 勝:高橋 紡 (真喜良小4)
準優勝:比嘉 奏登 (西原東小5)
3 位:高橋 憩 (真喜良小6)
【女流名人戦】
優 勝:上平 桃香 (大浜中2)
準優勝:高橋 憩 (真喜良小6)
3 位:石垣 暖菜 (石垣第二中2)
【シニア名人戦(60歳以上)】
優 勝:登野城 雅治 (一般)
準優勝:伊舎堂 春喜 (一般)
3 位:飯島 敏久 (一般)
【一般の部】
Sクラス
優 勝:白井 孝佳 (一般*本島)
準優勝:金銅 秀友 (一般)
3 位:新城 拓勇 (一般)
Aクラス
優 勝:上原 仁 (一般)
準優勝:大田 義信 (一般)
3 位:與儀 浩志 (高2*本島)
Bクラス
優 勝:玉里 大育 (一般)
準優勝:我如古 誠 (一般*本島)
3 位:野國 昌樹 (一般)
今年もおなじみの大川公民館で開催。
■小学生の部は、上は小6〜下は園児(年長)までの6名が参加。少人数のため総当たりリーグ戦で実施。
クジで番号割り振りし、初戦だけは番号の隣同士で対戦し以下順々に対局を消化という進行。そのため1試合目から地元小学生1高橋君と本島から参戦の有段者の比嘉君が激突するという、優勝候補同士の組み合わせが発生。
高橋君の四間飛車に比嘉君の右四間腰掛銀の戦いとなり、中盤の捌きあいを制した高橋君が優位を築きそのまま勝利。高橋君はその後も勝利を重ね全勝で優勝。比嘉君が1敗で2位に、2敗の高橋(憩)さんが3位となりました。
(小学生の部)
■女流の部は3名の選手がエントリー。少数ながら全員が中級以上の棋力で石垣島の女子強豪揃い踏み。総当たりリーグ戦を行い、1勝同士の上平さんと高橋さんが優勝をかけて対戦
戦型は相振り飛車戦となり、上平さんが猛攻を仕掛け高橋さんが受けに回る展開に。確実に受けてポイントを重ね優勢の高橋さん、攻めが切れそうになるも必死に手を繋いでいく上平さん。最終盤、高橋さんの受けのミスを見逃さず上平さんが一気の寄せに出て最後は即詰みに討ち取り、見事初優勝。今年の中学女子沖縄県代表の貫禄をみせつけました。
(女流の部)
■シニアの部は8名の選手が参加。予選を2ブロックに分けて、通常の2名通過ではなく3名通過の6名による決勝トーナメント制。
※勝ち負けを決めるだけでなく「沢山指したい」というシニア選手の気持ちに応える意味で、このような運営にしました。
当大会では可能な限り参加者にはたくさん指してもらえるよう大会の都度、臨機応変に運営しております。
予選では前回1位の登野城さんと前々回覇者の飯島さんを事前に別ブロックに分けて予選リーグ開始(運営側の配慮はここまで。あとは実力勝負です!)
結果、決勝に勝ち進んだのは前回覇者の登野城さんと、今期から年齢規定を満たしシニア初参加の伊舎堂さん。
戦型は登野城さんの振り飛車に伊舎堂さんの居飛車という対抗型に。登野城さんが序盤から積極的に動いていき相手を翻弄、終始主導権を握り続けそのままゴール!快勝で2連覇を達成しました。
3位決定戦では梶さんを下した飯島さんがさすがの3位入賞に。
(シニアの部)
大ベテランの選手たち。皆さん真剣な顔つき
(高田七段が八重山将棋まつりの応援で会場にかけつけてくれました)
開会式で挨拶する高田先生
「ねーねー」と質問する小学生につかまる高田先生(^^;
*会場では各クラスの対局を観戦し終局後アドバイスしてくれたり、限られた中で指導対局等、大会を引き締めてくれました。
ありがとうございました。
高田先生は2年ぶりの来島でしたがお変わりなく、いつも若々しいですね。またの再会をお待ちしています!
(指導対局?)
中学生のお姉さん二人をつかまえて二面指しをする紡くん(笑)。気分はプロ棋士ですな。
■Bクラス(級位者)は大人7名、中学生3名の計10名が出場し、熱戦を繰り広げました。
予選は2ブロックに分かれ、各成績上位者2名通過、4名による決勝トーナメントを実施。決勝へは優勝候補の玉里さんと本島から参戦の我如古さんが進出。予選では玉里さんが勝利しているが果たして結果は・・?
相居飛車の力戦となり鋭い攻めを繰り出す玉里さん、丁寧に受けて反撃の機会を待つ我如古さんという展開に。途中、玉里さんは攻めが切れるも、そこから細かく手を繋いでいきチャンスを待つ。我如古さんは守勢にまわりすぎたか?徐々に差を詰められ逆転、最後は玉里さんが即詰みに討ち取り見事Bクラス初優勝となりました。
3位決定戦は若手で唯一本選へ進んだ松村君(中3)を、Bクラスの門番?野國さんが得意の嬉野流から大人の貫禄で熱戦を制し入賞。
(Bクラス)
真剣に盤を睨む少年たち
大人たちも真剣に対局
■さて・・・AクラスとSクラスですが、今回は出場選手が少なく各3名のエントリー。
リーグ戦にしてもすぐ終わってしまうのでそれではつまらない、選手もたくさん指したいはず。ということで急遽、『SA合同クラス』として6名による総当たり戦で開催しました。(ただし内部的にSとAエントリー選手の順位は成績により付ける)
優勝争いは、本島から参戦の実力者・白井さんが順当に白星を重ね、それを地元実力者の金銅さんが1敗で追う展開に。
最終戦で両者が激突。白井さん勝てば優勝、金銅さん勝てば逆転優勝という一戦。
白井さんの振り飛車に対し、金銅さんは居飛車引き角戦法で高美濃囲い+棒銀で挑む。白井さんの落ち着いた指し回しに金銅さんは棒銀不発で苦しい展開、細かく手を繋ぎ勝負形にまで持ち込むも、最後は白井さんが大量の持ち駒を使って一気に即詰みに討ち取り勝利。
全勝で初優勝を飾りました。
合同リーグの3位に入ったのは3勝2敗の好成績を収めたAでエントリーの上原さんでした。
※ただし先に説明の通り、各エントリークラス内の成績順位で表彰。
(S・A合同クラスはどれも熱戦続き)
(成績結果)
(女流名人戦表彰者)
※午前開催のため、昼前に表彰式
(各クラス優勝者)
左からBクラス優勝:玉里さん/Aクラス優勝:上原さん/Sクラス優勝:白井さん/シニア優勝:登野城さん/小学生名人戦優勝:高橋くん
(総評)
今年は昨年から続いた新型コロナによる活動自粛明けということもあってか、同日島内では様々なイベント(地区対抗駅伝大会、農林高校祭、商高祭、やきもの市、学生の各種部活動の競技大会、等々。。)が開催されており、その影響で参加者減は予想されていましたが、それでも上は70歳から下は5歳まで、32名の選手が参加し盤上で熱い戦いを繰り広げました。
昨年好評だった”お楽しみ抽選会”を今年も実施。賞品は高田先生の色紙+将棋グッズ(扇子〜駒消しゴムと様々)、大会参加者には誰にでも平等に当たるチャンスがあります。今回もこのイベントが一番盛り上がったかもしれません(笑)。子供たちは大はしゃぎで会場の雰囲気も明るくなりました。
また、今年も沖縄本島からは4名の方が参加してくれました。県内でもこの”八重山将棋まつり”のファンが増えてきているのかも?。嬉しいことです。
さて課題もありました。一部反則負けのトラブルやマナーに対してのクレームなど。『皆で和気藹々ながらも真剣勝負で一日将棋を楽しむ』がモットーの大会であります。あまり厳しくするのもどうかと思いますし、声の大きい人の主張だけが通るというのもまた公平でなくなります。
しかしながら最低限のルールやマナーの徹底はあらためて周知しなければなと感じました。
※ただほとんどの参加者はマナーも良く、大会運営にも非常に協力的で、いつも助かっております。参加者皆様のおかげで大会の雰囲気は他県や他の大会と比べても(※筆者の県外大会多数参加の経験から)、かなり良いんじゃないかと思いますよ。
もう一つの課題はクラス分けですね。今回はSA合同で行いましたが、時代によって参加数やその棋力も変わってくるので既存のルールだけでは適正なクラス分けも難しくなってきます。時代、状況に合わせある程度のサイクルでクラスの基準も見直す必要があるでしょう。
来年以降の大会ではその辺もクリアにしていきたいと思います。
さて、年内の八重山支部主催大会はこれにて終了です。来年も石垣島での将棋大会をより充実させ、多くの方に楽しんでいただけるイベントにしていきたいと思います。今後とも八重山支部の活動へのご支援ご協力をお願いいたします。
以上、第13回 八重山将棋まつりの結果報告でした。
2021年12月07日
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